皮膚(全身) ニキビ(尋常性ざそう)
>毛穴に皮脂が詰まり、そこにアクネ菌などの細菌が加わって炎症を起こした状態です。顔にできることが多く、進行すると硬いしこりになったり、膿を持つこともあります。思春期の男女や、30歳くらいまでの女性に多くみられます。
ストレスや睡眠不足などによる生活の乱れによって、皮脂分泌や毛穴の角質に影響を与えているホルモンバランスが乱れ、ニキビができやすくなります。
生理がはじまる2週間前から、直前までのあいだの黄体期と呼ばれる期間は、女性ホルモンのバランスに変化が起こり、皮脂の分泌が促進され、毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、ニキビを引き起こしやすくなります。
栄養バランスの偏った食事を続けたり、無理なダイエットを続けていると、皮膚の健康に欠かせないビタミンやミネラルが不足しがちです。また、脂質や糖質のとりすぎは、皮膚の健康バランスを崩し、ニキビの原因となります。
洗顔の回数が多すぎたり、クレンジングが過剰だと皮膚に必要な皮脂まで落としてしまい、足りなくなった皮脂を補おうと皮脂腺の動きが活発になり、よけいに皮脂が分泌されてニキビの原因になることがあります。また、皮膚を強くこすりすぎると角質を傷つけてしまい、ニキビの炎症を悪化させることがあります。
思春期になると男性ホルモンの分泌が活発になり、ホルモンバランスが乱れ、皮脂が過剰に分泌され、毛穴をふさぎ、ニキビを引き起こします。
便秘になると、有害物質が体の中に溜まり、腸内にさまざまな害を及ぼす悪玉菌が増加します。そのため、新陳代謝が低下、皮膚細胞のターンオーバーの周期が乱れ、ニキビを引き起こす原因になります。女性は黄体期にホルモンバランスの変化が起こるため、便秘になりやすいといわれています。
毛穴に皮脂が詰まった状態のコメド(面皰)ができます。毛穴が少し開いていて、ブツブツが目立つような黒いニキビをオープンコメドと呼び、毛穴が閉じていて、皮膚が盛り上がりしこりを持った白いニキビをクローズドコメドと呼びます。
皮脂が毛穴をふさいだ状態からニキビが進行すると、毛穴に詰まった皮脂を栄養源として、アクネ菌が過剰に繁殖し、炎症を起こします。患部が真っ赤に腫れあがり、多くは痛みをともないます。一般的にかゆみはありません。
さらに炎症が悪化すると膿を持って腫れあがります。炎症が鎮まると、ニキビができたところの毛穴が破壊され、クレーターのような痕が残ってしまうことがあります。
ストレスは、ニキビに限らず、あらゆる肌トラブルの元凶ともいえるものです。日頃から過剰なストレスを溜めない、自分なりのストレス解消法を見つけるなど、ストレスに負けない心と体づくりを心がけましょう。
生理が近づいたら、肌も体もしっかり休息をとりましょう。またこの時期は、皮膚に刺激を与えるパーマやカラーリングは控えましょう。
午後10時に眠りにつくのが理想ですが、現実的にはなかなか難しいかもしれません。少なくとも6時間以上の睡眠時間をとることを心がけましょう。リラックスできるような睡眠環境を整えたり、寝る前にストレッチをするなどして、質の良い眠りが得られるようにしましょう。
皮膚細胞の生まれ変わりを助けるビタミンB、Bをとりましょう。肉料理中心の食事は避け、ビタミンB、Bが豊富な緑黄色野菜や納豆、脂身の少ない肉類、まぐろやさんまなどを適度にとるバランスの良い食生活を心がけましょう。
ゴシゴシと強く洗顔するのではなく、泡でやさしく洗い、余分な皮脂を落としましょう。毎回同じ箇所を洗い損ねていたりすすぎ残していることもありますので、一度鏡を見ながらきちんとチェックしてみましょう。
ニキビができやすい脂っぽい皮膚と乾燥している皮膚は、角質層の水分量が少ないという点で同じです。ニキビができていても、しっかりと保湿をして皮膚に潤いを保つことが大切です。
皮膚の代謝を良くするビタミンB、Bや皮膚や血管に欠かせないコラーゲンの生成を助け、ニキビ痕にも効果があるビタミンCや良質なたんぱく質が配合されたビタミン剤などで皮膚の健康を守りましょう。
生活習慣やスキンケアに気をつけていても、ニキビが悪化するようであれば主治医や皮膚科で診察を受けましょう。
見えない部分のニキビ、とくに胸と背中のニキビに悩む人が多いといわれています。 そんな人は、体を硬いブラシでゴシゴシ洗っていませんか? 強い刺激がニキビの原因になっている場合もあります。 硬いブラシやナイロン素材のタオルは避けて、綿のタオルでやさしく洗ってあげましょう。 またシャンプーが肌に残るとニキビの原因になりますので、しっかりと洗い流しましょう。